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2020年クリスマスの夜…
12月24日。クリトリスイブ。
学生時代からの友人であるセフレと、久しぶりにセッセをした。
彼のおチンポは日本代表を名乗れるくらいTHE普通で、私の理想ぴったし。
私のおまんこの弱点を知り尽くしたその棒は、10回はイけちゃうくらい相性抜群だ。
日頃ライター業で疲れていた私にとって、羽が伸ばせる最高のクリスマスプレゼントになるはず。
そう思っていた。
……そう、そのはずだったんだよ。
会うところまでは、ローションをつけたかのようにぬるっとスムーズだった。
しかし、そこからだ。
昔から優柔不断気味な彼は、まずホテル街をさまようこと三十分以上。
何度も同じところを往復し、やることは皆同じだろうに、何が恥ずかしいのか他のカップルから逃げるように急に方向転換をしたりする。私はいつ逃走中に参加させられたのだろうか。
私が一緒にいたからいいものの、彼一人であればその動向は完全に変質者のソレだ。
「今日も絶好調の遅漏だね」
彼の股間を掠めるように触りながら言葉でイジる。
「うるせ。ここにする」
触ったことで彼も我慢出来なくなってくれたのだろうか。
目の前にそびえ立つ、お城のようなホテルの一室に私達は入室した。
いざお楽しみ!かと思ったが…
ムードのある暖色の照明に照らされたベッドを見ると、否が応でもこれから始まるセックスに期待が募る。
散々遅漏男に焦らされて、私はもう我慢の限界だった。
だって一番最初にすれ違ったカップルの女の子なんて、もうおチンポを挿れてもらっているに違いない。
そう考えると軽く嫉妬心すら覚える。
軽く飲んだお酒の効果もあって、自分でもあり得ないくらいおまんこが疼いているのが分かった。
早速、彼のベルトに手をかけ、ズボンを下ろす。
出てきたのは勃起したおチンポの形が丸わかりな、赤のボクサーブリーフ。
クリスマスカラーを意識して履いてきたのなら何だか笑える。
だって私も同じくクリスマスを意識しちゃって、赤の下着を付けてきているのだから。
彼のおチンポは昨日の夜から洗っていないのか、舐めるとおしっこの味がした。
溢れ出ていた先走りをダイソンのように吸引してから、口を離すとおチンポと舌先の間に糸が引かれた。
その糸ごとおチンポを根本まで咥え込み、さらに1分。
「もういいの?」
彼は強めに私とおチンポを引き離し、そのまま服も下着も脱がせてきた。
赤い下着にコメントもなかったのは残念だが、私と一緒で彼も早く挿れたいのかなと思うと嬉しくなった。
外気に晒された私の乳首やおまんこを、いつも通り、丁寧に、そして的確に攻めてくれる。
前戯ではイキたいけど、イキたくない。
おチンポでイキまくりたい衝動があるから、今はイクのを我慢する。
いつもより長く感じた前戯を終え、やっと挿入。
少しおチンポをおまんこに馴染ませてからのピストン。
私の至福はここからやってくる!
かと思いきや……。
「やばっ…!」
え!?と言わせる隙もなく、AV男優さんもびっくりな速度で私のおまんこからおチンポを引き抜き、何故か忙しない手つきでゴムを外そうとする彼。
もたつく手の隙間から、白い液体が溢れ出てくる。
見上げると悲しげな表情をする彼の手には、精子がほんの少しだけ入ったコンドーム。
あとは全て彼自身の手へと降り掛かるホワイトシャワー。
そしてみるみるうちにしなびていく彼のおチンポと表情。
そして一言。
「お腹にかけようと思ったのに…」
挿入後わずか2分の出来事だ。
私はその後…
ホテル選びは、私のおまんこが切なすぎて痛みを訴えそうになるほど遅漏だった彼。
そんなつい1時間前の思い出も、光速で遠い過去へと置き去りにするほど、バリバリの早漏ではないか。
現実はAVのようには上手くいかず、暴発したおチンポは早漏という事実だけを残して、本日のお勤めを終えてしまわれた。
つまりその後、私がフェラをしようが、手コキテクニックを駆使しようが彼のおチンポは芯を失ったままだったのだ。
理由を話そうとしない彼に、私の口からは理由を聞いてはいない。
下の口は理由を聞けとクレームの嵐だったけれど…。
彼は全裸のまま床に精液を垂らさないよう、古いタイプの泥棒のように洗面所へと駆けていった。
その悲惨な光景を見て、私は雪の情景を思い浮かべながら
「あわてんぼうのサンタクロース、メリークリスマス」
と心のなかで呟いたのであった。
そして家に帰った後、レンタルビデオ店の棚に私と同じくポツンと取り残されたサンタコスのAVで、めちゃくちゃオナニーした。